ステルスマーケティングとは

ステルスマーケティングとは、消費者に対し宣伝であることを隠したまま、広告活動を行うことです。古くは、聴衆の中に、サクラと呼ばれる存在を忍ばせ、購買意欲を煽る行為などが行われてきました。現在では、情報化社会であることを活かし、より大規模に、かつ巧妙にステルスマーケティングは実行されています。
ステルスマーケティングがアメリカで大きく取り沙汰されたのは、2001年のことです。とある映画会社は、自社の作品の評判を高めるために、架空の映画評論家を作り上げることにしました。彼は、地方の映画記者という肩書を与えられ、次々と絶賛する記事を量産していきます。しかし、わずか1年ほどで週刊誌によって、その手口が暴かれることになったのです。その後、経営幹部は一時停職に追い込まれ、さらに150万ドルもの賠償金が支払われる事態にまで発展しました。
日本国内では、芸能人によるステルスマーケティングが、度々問題視されてきました。近年では、自分のブログにオークションサービスを利用した記事を掲載し、ユーザーを誘導した事例が有名です。実際には、芸能人は報酬を受け取ってサービスを紹介しており、その旨を記載していませんでした。しかも、そのオークションサイトが悪質な運営を行っていることも発覚し、詐欺事件として告発されるに至ったのです。結果として、関係していた芸能人は謝罪し、主犯格は逮捕されています。
こうした事態を受け、消費者庁は2011年、ステルスマーケティングに対するガイドラインを発表しました。その後も、景品表示法上の問題になる事例を示すなど、取り組みの動きは強まっています。ステルスマーケティングに対する世間の目は、たいへん厳しいものです。たとえ一時期は業績アップに繋がったとしても、発覚すれば、企業にとって致命的なイメージダウンになります。安易にステルスマーケティングを行うことなく、適切な宣伝行為を実施していきましょう。